財団法人 建築環境・省エネルギー機構 IBEC
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■第2回サステナブル住宅賞 受賞作品


 住宅金融公庫総裁賞


(単位:m2 階数:地上/地下)
作品名
内田 邸
建設地
岩手県 滝沢村
設計者
若葉デザイン
一級建築士事務所
施工者
(有)杢創舎
規模構造等
延べ面積(m2
130m2
階数
(地上/地下)
2/0
構造
木造
 盛岡から西へ、銀河鉄道で15分程の滝沢町の森林公園に南面する「内田邸」は、杉板の外装が自然に恵まれた環境を際立たせている。
 4間×5間の主屋の北西に、鍵の手に1間幅で配された7畳弱の玄関は、室内の空気が家そのものの温もりに包まれていることを、快く感じさせる。2間×3間の居間は、北側に1間×2間強の食堂を付設し、東面に薪ストーブが置かれ、コンクリートの蓄熱壁を挟んで裏側に、栴のモックカウンター付きの厨房が隣接している。主屋北東の書斎の暖房は、前の住まいのときからというFF式灯油ストーブによっているが、西側の引き戸を開け放っていれば、大きな負荷とならずに済ませることが出来そうである。
 主屋平面の3割を占める居間は、そのまま上部へ吹き抜けて、軒高と棟高を、それぞれ1.3mと3m足らずと低く抑えた2階には、子供と夫婦の寝室が配され、内部の開口は夏冬の空気の流れを制御すべく工夫されている。
 主屋は、1、2階を含み一堂にスケルトン化されており、間仕切りは将来の変化に備え非耐力壁化されている。南部栗を自然乾燥した粘り強い材に、気仙沼大工技術を用いた手刻みの仕口を持つ柱が家の中心に立つものの、在来軸組構法に過大な効果は期待しがたい。けれども、南北に5尺幅のテラスとポーチ、東西にそれぞれ5尺と1間の下屋を四周させ、自然との心地よい接触面、環境の緩衝帯としている。ここが構造としての主屋と連携しえれば、余裕が生まれ、しっかりと風土に定着した住まいとなるに違いない。
 環境を十分に生かし、木材の調湿性や比熱の高さを効率よく合理的に利用した「建物自体の省エネルギー計画」の上で、シンプルなバイオマス利用の暖房を成立させており、サステナブル本来の意味を無理なく達成した作品として高く評価したい。