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「第5回サステナブル住宅賞」受賞建築物

  国土交通大臣賞(新築部門)

南禅寺の家 (単位:m2 階数:地上/地下)
建築物名 南禅寺の家
建設地 京都府京都市
規模構造等 延べ面積(m2 90m2
階数
(地上/地下)
2/0
構造 木造
※画像クリックで拡大  詳しい作品紹介はこちら
講  評

京都・東山の山裾、昔ながらの面影を残す町並みの一画にある住宅である。伝統的な京町屋の良さを引き継ぎながら、現代が求める住宅性能を達成すべく、新しい設計技法や施工技術の導入に積極的に取り込んだ。その成果が結実した住宅として高く評価できる。1920年代、当時の建築界の大御所であった京都大学教授の武田伍一が、「日本住宅なるものがもつ欠点といわれる諸点は、とりもなおさず日本建築の妙味」と述べ、日本の住宅が抱える長年のジレンマとされてきた課題がある。その解消をめざして、一つの解決方法を示したとも言えるであろう。

坪庭をはさんで南北に居室を配置する手法は、高密度居住の条件下で住まいの快適さを確保する伝統的知恵とされるが、それを踏襲しながらも、街並みの景観に配慮しつつ、周辺の状況を勘案して風の流れや日照の変化を読み取って設計に反映させた。また伝統的な工法と相いれにくいとされる建物の断熱化・気密化を、土壁工法に習熟した長年の経験を活かして無理なく実現した。さらに注目すべきなのは、伝統的な土壁の熱容量を生かして、断熱・保温、集熱、蓄熱の3要素をバランスよく保っていることである。土壁による適度な熱容量の付加は、床の輻射暖房ともよくマッチして、安定した冬の快適さをもたらしている。

土壁には空気の浄化効果があるとされるが、アレルギー体質の家族を持つ施主が切望したのはこの効用であった。科学的検証が難しいとされる効用だが、居住者には十分な満足観を持って受け止められていることも特筆すべきであろう。

設計段階での気候分析、シミュレーションツールを駆使した性能予測に加え、居住後の温熱環境の測定、エネルギー消費の実態調査など、一連の設計者の作業も、これからの住宅設計のモデルとなると期待される。

以上に加え、資源循環にも配慮して長期優良住宅の認定を受けるなど、多くの点で持続可能な住宅にふさわしい成果が認められ、国土交通大臣賞にふさわしいと評価された住宅であった。



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