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「第5回サステナブル住宅賞」受賞建築物

  一般財団法人建築環境・省エネルギー機構理事長賞(改修部門)

33年目の改庵快居 (単位:m2 階数:地上/地下)
建築物名 33年目の改庵快居
建設地 岐阜県恵那市
規模構造等 延べ面積(m2 163m2
階数
(地上/地下)
1/0
構造 木造
※画像クリックで拡大  詳しい作品紹介はこちら
講  評

自ら改修設計・施工した平屋建て床面積163m2の応募者の自宅が岐阜県恵那市中心部にある。「日本一の暑さ!」を誇る多治見市(たじみし)にも近く、夏は酷暑、冬は底冷え、つまり、住宅の熱環境に関しては過酷なエリアだ。

現地審査当日(12月中旬)も案の定、雪が舞う非常に寒い日。凍えるなかを、伝統的な板張り外装の住宅に向かう。玄関引戸を開け、中に入ると暖かさを感じる。ただし、よくある“モワッ”としたものではない。温風を感じることなく非常に自然な温かさ。いきなり、高度な省エネ改修の効果を体感できた。

玄関を上がり、左側に和室8畳間が3室。仏間、床の間もあり、土壁やふすまの上の立派な欄間もそのまま。伝統的な和風住宅のしつらえであるが、そのまま残した土壁と、和室南側の広縁に敷き詰めた御影石、さらに和室床下に配置した蓄熱用ブロックで、室温の安定化を図る。普段の暖房はキッチン北側の“床下”に設置したエアコンから、床下空間に向かって吹き出す温風のみ。24時間連続運転だという。おかげでスリッパをはいていない足裏は、床暖房とは違った適度な温かさを感じる。熱交換効率を考えてエアコン室外機はわざわざ南側に設置している。

付加断熱を行った外壁と、セルローズファイバーを吹き込んだ天井などで、暖房負荷を極限まで減らしつつ、オーバーヒートを避けるための熱容量設計の最適解をとことん追及し、そしてそれが成功していることを肌で実感できた。

夏は南側に植栽しているケヤキ、桜などの広葉樹が熱い日差しを遮ってくれ、西面には外付電動ブラインドを設置した。また、排熱換気のため北側書院の間の地袋に地窓も設けた。ぜひ、今度は、この住宅の酷暑日も体感してみたい。

応募者は設計・施工事業者だが、「本業は「東濃ひのき」の流通業だ。」という。質の良い地元のひのきに「いい値」が付かず、このままでは山が死んでしまう。ひのきを使った高性能住宅の設計ノウハウを紹介し、多くの工務店に活用してもらうことが、地元の林業を救う。木造エコ住宅の研究・提案はそのためだと応募者は力説してくれた。今回の改修は、単に1戸の木造住宅だけではなく、地域の、そして山のサステナブルをも狙った提案である。



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