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環境共生住宅認定基準 2006年度版

4.環境共生住宅認定基準 2006年度版
第1章 総  則

(目的)
1. 環境共生住宅は地球環境の保全、周辺環境との親和性及び居住環境の健康・快適性の達成を基本要件とし、持続可能な社会の構築に資する住まいづくり・まちづくりの普及、促進を目指している。これは、わが国が平成10年度から積極的にその推進に協力している経済協力開発機構(OECD)のサステナブル・ビルデイング・プログラム、すなわち環境に与える負荷がより小さく、生活の質がより高い建築環境を開発し、提供する活動に呼応している。本基準は、わが国における環境共生住宅の実効性のある健全な普及を図るために、その計画・設計内容に対する認定を行うための評価基準として定めるものである。

(認定の条件)
2. 環境共生住宅として認定される住宅は、この基準の第2章必須要件に掲げる基準を原則としてすべて満たし、第3章提案類型第1節、第2節、第3節又は第4節の2つ以上に該当する、より高度でユニークと認められる工夫や提案がなされたものでなければならない。

第2章 必須要件

第1節
次に揚げる必須要件を、全て満たさなければならない。

(省エネルギー性能)
1. 環境共生住宅は、住宅の品質確保の促進等に関する法律に基づく日本住宅性能表示基準(以下「日本住宅性能表示基準」という。)における、省エネルギー対策等級3に適合するものでなければならない。

(耐久性)
2. 環境共生住宅は、日本住宅性能表示基準における、劣化対策等級3に適合するものでなければならない。
なお、木材の防腐・防蟻処理に用いる、「CCA」及び「クレオソート油」、鉄骨の防錆処理に用いる、「鉛系さび止めペイント」「2液形タールエポキシ樹脂塗料」「2液形タールエポキシ樹脂プライマー」については使用してはならない。

(維持管理)
3. 環境共生住宅は、維持管理を行なうため、次の基本的な措置が講じられていなければならない。
(1)戸建住宅の場合
日本住宅性能表示基準における、維持管理対策(専用配管)等級2に適合するものでなければならない。
(2)共同住宅の場合
日本住宅性能表示基準における、維持管理対策(専用配管)等級2及び、維持管理対策(共用配管)等級2に適合するものでなければならない。

(節水)
4. 環境共生住宅に使用する便器は、洗浄水量表示の場合は大洗浄時8リットル以下、小洗浄時6リットル以下、タンク有効水量表示の場合は大洗浄時6リットル以下、小洗浄時4リットル以下のものでなければならない。
※免除事項
やむを得ず該当性能に適合できない場合は、相当の理由を明記した上で、この項について取り組みを除外することができる。この場合、代替提案があることが望ましい。

(立地環境への配慮)
5. 環境共生住宅は、立地環境に対し次の配慮を行わなければならない。

(1)個別供給型及びシステム供給型の場合
雨水の地下浸透あるいは有効利用
・降水量や地盤の条件に従い、雨水の地下浸透あるいは有効利用を図ること。
植栽地の確保
・植栽地を敷地面積の15%以上確保すること。そのうち2/3は緑地とすること。
(緑化した屋根あるいは屋上部分の面積は緑地に含めることができる。)
・狭小敷地で植栽地を15%以上確保できない場合は、それを補てんする工夫(壁面緑化等)を実施すること。
郷土種
・戸建住宅の場合、敷地内に郷土種(その土地に馴染む種類)の樹木を1戸当り1本以上植えること。共同住宅の場合、郷土種の樹木を主体として緑化に努める。
まちなみ景観への配慮
・まちなみ景観の向上に資する工夫を、建物について1項目、建物以外の外構等について1項目以上行っていること。
・且つ、下記の配慮を行うこと。
−個別供給型の場合、周辺環境のまちなみ・景観上の特性を把握した上で、周辺環境に対する配慮を建築的・外構的に取り組んでいること。
−システム供給型の場合、周辺のまちなみ・景観に配慮できる外構及び建築のシステムを持っていること。

(2)団地供給型及び団地システム供給型の場合
雨水の地下浸透あるいは有効利用
・降水量や地盤の条件に従い、雨水の地下浸透あるいは有効利用を図ること。
緑地の確保
・20%の緑地面積を確保すること。
・緑化した屋根、あるいは屋上部分の緑地面積に含めることができる。
郷土種
・敷地内に郷土種(その土地に馴染む種類)の樹木を主体として緑化に努める。
まちなみ景観への配慮
・団地内外のまちなみ景観の向上に資する工夫を、建物について1項目、建物以外の外構等について1項目以上行っていること。
・周辺環境のまちなみ・景観上の特性を把握した上で、周辺環境に対する配慮を建築的・外構的に取り組んでいること。

(バリアフリー)
6. 環境共生住宅は、平成10年住公規程第11号「公庫住宅等政策融資技術基準」第2章第2節バリアフリー構造に係る基準を満たすものでなければならない。

(室内空気質)
7.環境共生住宅は、室内空気環境を良好に保つため、次の基準を満たすものでなければならない。
居室(換気計画上居室と一体とみなされる空間を含む)の内装仕上げに用いる建材・施工材のうち、国土交通省告示第1113〜1115号(平成14年12月26日)の対象となる建材・施工材を使用する際は、F☆☆☆☆(日本工業規格(JIS)・日本農林規格(JAS)による建材のホルムアルデヒド発散等級の規格、または国土交通大臣認定による)等「規制対象外」に該当する建材を使用すること。また同告示の対象となる建材・施工材を含む複合材、設備機器等については、F☆☆☆☆同等以上のもの(※1: 下記参照)を使用すること。同告示の対象とならない建材・施工材の使用は制限されない。


居室に用いる内装仕上げ材、及び内装仕上げ等工事に用いる接着剤・塗料等は、トルエン、キシレン不使用のものとすること。(※2:下記参照)

(※1)
JIS・JAS品、大臣認定品を二次加工した複合材等の製品については、関連する事業者団体がそれぞれの定めに基づいてホルムアルデヒド発散等級を表示する制度により確認すること。
 現在以下の12団体が、それぞれF☆☆☆☆、F☆☆☆、F☆☆等を表示している(平成15年7月時点)。
日本建材・住宅設備産業協会、日本繊維板工業会、全国天然木化粧合単板工業協同組合連合会、日本プリント・カラー合板工業組合、全国木材組合連合会、日本フローリング工業会、日本複合床板工業会、日本防音床材工業会、日本壁装協会、日本接着剤工業会、日本塗料工業会、日本建築仕上材工業会。
また、住宅部品、設備機器等、複数の建築材料を工場で組み立てたユニット製品については、「 建築基準法施行令第20条の5に基づく建築材料を使用する住宅設備・建具・収納のホルムアルデヒド発散区分に関する表示ガイドライン」(日本住宅設備システム協会、日本建材 ・住宅設備産業協会、リビングアメニティ協会、キッチン・バス工業会)に基づき、製造者の責任においてホルムアルデヒド発散区分が説明書等の記載されており、これにより確認すること。

(※2)
トルエン・キシレンが不使用であることの確認手段については5.認定基準−必須要件の解説を参照のこと。

 

第2節
(複合用途建築物の場合の取り扱い)

住宅と非住宅により構成される複合用途建築物について住宅部分の環境共生住宅としての認定については、住宅部分についての前各項を満たすとともに、複合用途建築物全体についてのCASBEEによる評価(非住宅部分について、用途その他環境性能に関わる部分が未定の場合は想定される用途等の範囲を設定し、危険側の用途等を前提として複合用途建築物全体の評価を行う。)が、‘S’‘A’‘B+’でなければならない。(※1:下記参照)
ただし、非住宅部分が、建物全体に占める割合が小さく、複合用途建築物全体としての環境配慮の評価への影響が十分に小さいと認められる場合にあっては、この限りでない。

(※1)
CASBEEによる評価は、「CASBEE新築」又は「CASBEE簡易版」を用いて、財団法人建築環境・省エネルギー機構に登録されたCASBEE評価委員が行ったものとする。


第3章 提案類型

第1節 省エネルギー型

本類型の目的は、住まいにおけるエネルギー消費の削減を「第2章 必須要件」よりさらに高度なレベルに高めることである。立地条件に従った配置や形状、構工法、素材、部材等の建築的な工夫、省エネルギー型設備機器・システムの導入等基本的な方法をベースに、より高次な省エネルギー化を図る。以下に例示する住宅のより高度な省エネルギー化に資する手法を参考にし、独自の提案を期待するものである。
1.より高度な熱損失の低減
2.より高度な日射の制御
3.太陽エネルギーのパッシブ利用
4.太陽エネルギーのアクティブ利用
5.未利用エネルギーの積極活用
6.高効率設備機器の採用
7.その他

第2節 資源の高度有効利用型

本類型の目的は、限りある資源を有効に活用し、高度に省資源型の住まいづくりを実現することである。基本的には、耐久性の高い主体構造を持ち、住み手のライフステ―ジや家族構成の変化に対応できる住まいづくりを工夫するとともに、資源循環型社会の構築に資する廃棄物の削減やリサイクル化への取り組みである。以下に例示する住宅の資源高度有効利用に資する手法を参考にし、独自の提案を期待するものである。
1.より高度な耐久性
2.変化対応型構工法の採用
3.ロー・エミッション化
4.リサイクル建材の積極利用
5.水資源の高度有効利用
6.生活廃棄物分別収集の建築的支援
7.その他

第3節 地域適合・環境親和型

本類型の目的は、地域や周辺環境とは無関係で閉鎖的な居住環境ではなく、立地する環境特性を住まいづくりに十分反映させることなどによって、より地域と適合し環境と親和する快適な住まいづくりを実現することである。また、地域の社会・文化資源や、生活文化を反映した住まいづくりもこの類型に属するテーマである。以下に例示する、地域に適合し環境に親和することに資する手法を参考にし、独自の提案を期待するものである。
1.地域の生態環境との高度な親和
2.地域の水循環への十分な配慮
3.地域の緑化への積極的な配慮
4.豊かな内外の中間領域の創出
5.より高度で総合的なまちなみ、景観への配慮
6.地域文化・地域産業の反映
7.その他

第4節 健康快適・安全安心型

本類型の目的は、立地環境条件や計画条件を踏まえながら、住宅の空間構成や建材、温熱・空気環境などについて総合的かつ十分に配慮し、住み手にとってより高度な健康・快適・安全性を実現することである。また、持続可能な社会で住み手が安心して住み続けられるように、住宅の性能保証や、維持管理に関わるアフターサービスを充実することなども主要なテーマに含まれる。以下に例示する、より高度な健康快適・安全安心な住宅に資する手法を参考にし、独自の提案を期待するものである。
1.内外の適切なバリアフリー化の徹底
2.適切で十分な通風・換気性能の確保
3.人の健康・環境に配慮した建材の使用の徹底
4.高度な遮音・防音性能の実現
5.住宅の性能保証や維持管理に関するアフターサービスの充実
6.住宅の性能、構工法、材料、設備機器等に関する情報サービスの提供
7.その他