IBEC 建築省エネ機構(一般財団法人 建築環境・省エネルギー機構)

CASBEE不動産に関するQ&A

CASBEE-不動産に関するQ&Aを掲載しています。質問及び回答は原則として2021年SDGs対応版のマニュアルに準拠しています。

(最終更新2023.9.13)

No. 対象用途 項目 質問 回答
1 全般 (1) マニュアルの構成と評価方法
p.36
P36の除外される面積にあたる「大規模駐車場」について、
定義や基準などはあるのでしょうか?
CASBEE-建築Q&A[駐車場の分類項目2] に示されるような附置義務面積程度の駐車場以外に相当する場合、不動産評価ができず、按分もできないことから、「大規模駐車場」として扱い除外してください。但し、駐車場の延床面積比率が2割未満で別途計量出来ていない場合は、駐車場も延床面積に含めても良いものとします。
2 店舗(ショッピングセンター) (2)複合用途の場合の評価方法
p.36
敷地内に複数棟に分かれたショッピングモールがあった場合、用途不可分として1建物として評価して良いでしょうか? 機能的に不可分であれば1建物として評価して問題ありません。
3 全般 1. エネルギー/ガス
pp.37-38
省エネ措置の届出において、建物の断熱性については不適合ですが、建物全体のBEI≦1の物件については、CASBEE不動産の必須条件を満足していると考えて良いでしょうか? CASBEE不動産においては、集合住宅を含めてエネルギー消費量を評価対象としており、断熱性能は問うていません。従って、建物全体のBEI≦1の物件については必須条件を満足していると考えて問題ありません。
4 集合住宅 1.2 エネルギー使用・排出原単位(実績値)
p.49
主にタワーマンションの「温浴施設、プール、フィットネス、ゲストルーム、スカイラウンジ等(全て入居者専用)、航空障害灯、非常用ELV等の保安設備」や、建築基準法上共同住宅として扱われるサービス付高齢者賃貸住宅または寄宿舎の「共用室(食堂・診察室・共同浴室等)」は、共用部に含めてエネルギー・水を算出すべきでしょうか? 「温浴施設、プール、共同浴室等」は、通常の集合住宅における共用部とは著しく乖離するため、対象外としてください。その他の共用部については、エネルギー・水の消費量が通常の集合住宅と著しく乖離しないようであれば、評価認証機関とも相談の上、共用部に含めて評価してください。
5 事務所 1.2 エネルギー使用・排出原単位(実績値)
p.49
総延床面積が20,000m2の事務所ビルについて、区分所有建物として、5000m2の部分の評価を実施する時、区分所有建物の面積をベースに評価すれば良いでしょうか? p.21に記載の通り、1「エネルギー/温暖化ガス」,2「水」,5「屋内環境」の評価項目は、対象エリアである5000m2を基準に評価してください。3「資源利用/安全」,4「生物多様性/敷地」については、建物全体の評価としてください。なお、ビル全体の共用部分や熱源のエネルギー消費量が按分計算等により、当該区分所有部分のエネルギー消費量に反映されている場合には、総延床面積をベースに評価しても差し支えありません。
6 改修(事務所) 1.2 エネルギー使用・排出原単位(実績値)
p.50
直近のデータはコロナ禍の影響が大きく、通常通り安定して使用していた10年前の過去のデータを根拠資料として利用しても良いでしょうか? CASBEE不動産(改修)の場合、実績値データに関しては、なるべく定常的な状態におけるエネルギー消費量を把握する必要がありますが、あくまで直近1年間のデータについて、過去のデータを用いる等して補正し、これをベースとして省エネ改善予測を行うことを基本としてください。なお、コロナ禍以前のデータも不可としませんが、原則としてなるべく直近のエネルギー消費量をベースとし、省エネ改善予測を行ってください。
7 全般 1.2 エネルギー使用・排出原単位(実績値)
p.50,p.180
電気、都市ガス等の他に、DHC(地域冷暖房)からの熱(冷温水、蒸気)の供給は対象となりますか?またDHCで自然エネルギーを利用している場合、1.4は評価可能でしょうか? 「他人から供給された熱」として評価してください。またDHCで利用されている自然エネルギーは評価対象外です。
8 店舗 1.2 エネルギー使用・排出原単位(実績値)
p.50
複合ビルにおいて、店舗のバックヤードは店舗面積に含めて良いでしょうか? 事務所ビルと同様に、店舗と主に店舗の用途に供する共用部分、管理室、バックヤード、機械室等も店舗部分の面積に含めて問題ありません。
9 全般 1.2 エネルギー使用・排出原単位(実績値)
p.50
主用途は事務所ですが、1階の一部に店舗があります。事務所単一用途として評価することは可能でしょうか? 複合用途建物として別々に評価し面積按分することが原則ですが、エネルギーや水の消費量が用途別に計量できておらず、延床面積比率が低く2割未満の場合は、事務所単一用途として評価することを認めています。また2割以上の場合は、その部分の消費量を想定し、その根拠を提出してください。
10 店舗 1.2 エネルギー使用・排出原単位(実績値)
p.51
単一建物からなるショッピングモールや、複数棟からなる郊外型商業施設で、物販店舗・飲食店舗・サービス店舗のほかに、下記のような店舗以外の用途のテナントが入居しています。これらの用途部分はp.56記載されているCASBEE用途上は集会所のシネマと同様に「その他の店舗」として店舗に含めて取り扱ってよいものなのでしょうか。あるいは、除外して評価すべきでしょうか。 「①集会所(スポーツクラブ、スパ、スーパー銭湯)②病院(クリニック・動物病院)③学校(保育所)」 ショッピングモール内に併設された形での店舗の場合は、その他店舗として評価してください。郊外型商業施設の場合は、単独用途に準ずる形となるため、延床面積比率が2割以上の場合、店舗の用途ではありませんので除外して評価してください。但し、No.9と同様にエネルギーや水の消費量が用途別に計量できておらず、延床面積比率が低く2割未満の場合は、店舗単一用途として評価することを認めています。
11 物流施設 1.2 エネルギー使用・排出原単位(実績値)
p.57
物流施設本体にはマテハン機器が設置されておりませんが、マテハン機器をテナントが設置し、その部分のエネルギーを計量している場合、物流施設自体には元々設置されていないので、 エネルギー使用の評価において除外して良いでしょうか? 除外が明記されている冷凍冷蔵倉庫と同様、本来的には建築・設備に属さないこと、通常のコンセント利用の範囲も超えていること、また冷凍冷蔵倉庫と同様、使用・排出原単位とは別枠で評価項目が設けられている(1.3仕様評価)こと等から、区分して計量を行っている場合、除外していただいて結構です。
12 物流施設 1.2 エネルギー使用・排出原単位(実績値)
p.57
CASBEE不動産の物流施設における電力料金サイトの利用によるエネルギー消費量実績評価の方法 電気料金の上昇や、うち燃料調整費加算の上昇の影響が大きいことから、下記の方法等で電力料金を補正する評価を運用に加えます。なお、本内容は緊急的な措置としており、今後変更することがあります。
・電力料金サイトの利用
例1.新電力ネット https://pps-net.org/unit
(一社)エネルギー情報センターが運営する会員制の情報サイトです。
1ヶ月に一度料金が追加され、経過を見ることができます

例2.資源エネルギー庁の広報資料
https://www.enecho.meti.go.jp/about/pamphlet/energy2022/002/#section1
電気料金の推移が掲載されています。最新の料金は表示されていません。

上記に限らず、このようなデータを示して戴き、評価した年の電力料金と(CASBEE-不動産の物流施設版公開時期である)2016年の電力料金を比較し、「上昇度」をエネルギー実績評価の中で補正する係数として使用する(その場合には根拠を記載)。

また、2022年度までは燃料調整費加算の影響が最も大きいことから、「燃料調整費を加算しない補正のみ行う」等も含め、評価員・認証機関とも妥当と判断できる方法で補正を行う。
13 集合住宅 1.2 エネルギー使用・排出原単位(実績値)
p.58
・屋外廊下の場合、「共用面積=建築基準法上の延床面積-専有面積」とすると、共用面積が限りなくゼロに近くなります。屋外廊下を共用面積として問題ないでしょうか? 建物区分所有法上「法定共用部分」に位置付けられる屋外階段、屋外廊下、バルコニー等
を含めた延床面積による算定していただいて結構です。
14 集合住宅 1.2 エネルギー使用・排出原単位(実績値)
p.58
実績値の計算において「・・・建物の共用部の延べ床面積で除した・・・」について、吹きさらしの廊下で建築基準法上床面積に含めていない部分を共用部の延床面積に含める場合、申請書や評価結果書に記載する延床面積にも算入する必要がありますか?
『住宅で法床に含めていない部分をエネルギー消費原単位の計算上、共用部分に含めた場合、申請書(評価結果書)の記載面積にも、算入してください。但し、形式上のことでもあるため、建築基準法上の延床面積を記載することでも差し支えないものとします。なお、建築基準法上の延床面積に含めていない部分を共用部の延床面積に含める場合は、評価結果シートの「根拠等の記載欄」または「評価根拠を示す記入用紙」に、共用部の延床面積に関する計算過程を明示してください。
15 物流施設 2.2水使用量(仕様評価)
p.71
節水機器の使用数は一か所でも採用されていれば評価可能でしょうか? 物流施設の場合、p.71の「極端な場合を除き、一部でもなされていたら、取組みがあるものと判断する」でお考えください。集合住宅の場合は、過半以上の住戸に採用している場合が対象となります。
16 全般 3.2.1 再生材利用率・地域材・木材利用
p.84
持続可能な森林資源から得られた木材とはどのような木材でしょうか? 以下のCASBEE-戸建(新築)LRH2に記載の【持続可能な森林から産出された木材】の項目のサイト を参照してください。
17 全般 3.2.2 廃棄物処理負荷抑制
p.89
行政に提出している、「一般廃棄物減量計画書」もⅠゴミの種類や量の推計の根拠資料として問題ないでしょうか? 年間の数値が確認できるものであれば、それを根拠に評価することで問題ありません。
18 全般 3.2.2 廃棄物処理負荷抑制
p.89
ごみ圧縮機の利用も減容化の一つとして評価可能でしょうか? 減容化につながるため、評価可能です。
19 全般 3.4.2 設備(電力等)の自給率向上
p.94
コージェネレーションシステムを設置し、その供給先が一部設備へ電力を供給することでも評価されますか? 系統電力が停電した場合であっても非常用としてコジェネ電力が一部の設備に供給されるのであれば、評価可能です。
20 全般 3.4.2 設備(電力等)の自給率向上
p.94
3)非常時の通信系の途絶対策を講じているについて、複数の通信設備の導入とはどういう意味でしょうか? 複数の通信手段(無線、有線、FAX等)を意味しており、一つの通信手段が途絶した場合も別の通信手段が利用可能であれば、評価可能です。
21 全般 3.4.3 維持管理
p.95
7)EMSについて、①管理者は建物管理を受託しているものでもよいでしょうか?
②環境マネジメント認証は ISO14001のみでしょうか?
③環境マネジメント認証について、「清掃管理業務」「衛生管理業務」双方の認証が必要でしょうか?
①受託者でも問題ありません。②環境マネジメント認証はISO14001以外でも結構です。③清掃管理、衛生管理両方の内容が含まれる環境マネジメントシステムが対象となります。
22 全般 4.1 生物多様性の向上
②取組み表による評価
p.102
5)生物資源の管理と利用について、自然に親しめる環境や施設等を
確保しているとは、どのような施設でしょうか?
建築(新築)2021年SDGs版評価マニュアルQ3「生物環境の保全と創出」p.106記載の「自然に親しめる環境や施設等の確保に記載されている、「動植物の観察路や展示がなされている。」「建物利用者が使用可能な花壇等がある。」「自然解説の定期イベント等がある。」「植物銘板やベンチ等が設置されている。」を記載していますので参考としてください。
23 物流施設 4.3.2 交通結節点への接近性、敷地周辺への配慮
評価する取組み3)
p.106
周辺への排ガス、騒音の低減配慮 について、ポスターによるアイドリングストップの啓発も当該項目に該当しますか? アイドリングストップの啓発ポスターのみでは、効果があるか不明瞭なため不十分です。物流総合効率化法に関連するような確実に周辺道路の渋滞や騒音削減に寄与する他の事例と同程度の項目(渋滞削減に寄与する車両導線の導入、輸配送の共同化によるトラック台数の削減、アイドリングストップ装置の義務付け、荷待ち時間削減のための入庫受付システムの導入等)を評価対象としてください。
24 全般 5.2 自然換気性能
p.119
機械換気設備があっても、開閉可能な小窓(レベル3を満たさない開口面積)がある場合はレベル1になってしまうのでしょうか。 小窓がある場合は、開閉不可能な窓となっていることが、機械換気設備でレベル3を取得するための条件となっております。なお通常の運用において窓の開閉を行っていない場合には、その旨根拠資料に付記し、窓が開閉不可能なものとみなして評価しても差し支えないこととします。
25 全般 建築環境SDGsチェックリストp.129 チェックリストにも評価認証はあるのでしょうか?また複合用途建物について、用途ごとに取組み内容が異なる場合、どのように評価すれば良いでしょうか? SDGsチェックリストによる評価は任意評価で、CASBEE評価認証の対象範囲外であり、評価認証はありません。用途ごとに不動産評価を行っている場合は、用途ごとにSDGs評価を行うことになりますが、2割以下の複合用途が組み込まれた一体評価の場合は、主用途のSDGs評価になるとお考えください。
26 全般 その他 サービスアパートメントやサービス付高齢者住宅は評価対象でしょうか? 建築基準法上の用途で、共同住宅として分類されるか否かで判断をしてください。
27 全般 その他 認証物件を、有効期間中に売却する場合の認証の継続について、以下の場合どのような扱いとなるのでしょうか?
①現物不動産を第三者に譲渡した場合
②信託受益権化している不動産について認証を取得後、当該受益権を現受益者から第三者に譲渡した場合(信託受託者は不変)
いずれの場合も、認証は建物に対するものですので、認証取得者(申請者)の変更という扱いで継続可能です。評価認証機関に変更届を提出してください。
28 全般 その他 CASBEE-不動産2016年版での評価認証はできないのでしょうか? 既に2021年SDGs対応版の発刊から1年以上経過しており、申請の相談段階から2021年SDGs対応版が発刊済みと考えられるため、最新版の2021SDGs対応版での評価をお願いします。
29 全般 その他 評価根拠を示す記入用紙はどこにあるのでしょうか? IBECsホームページ内からダウンロードできます。
30 全般 その他 物件データのIBECsホームページにおける公開は必須なのでしょうか? 建物外観写真以外のデータは公開必須となります。
31 全般 その他 物件データはIBECsホームページにおいて公開されているものが全てでしょうか? IBECsで評価認証されたもの及び評価認証機関から報告されたものは全て掲載されております。但し、認証日から公開まではIBECsに報告される時期により、時間がかかる場合があります。
32 全般 その他 区分所有建物の場合、物件名はどのように記載すべきでしょうか? ○○ビル(区分所有建物)としてください。
33 全般 その他 対象用途が拡大される予定はないのでしょうか? 検討中の用途もありますが、公開時期は未定です。新たに対応となった場合は、IBECs及びJSBCホームページ上でお知らせ致します。
34 全般 その他 英語版の認証書は発行可能でしょうか? 公式な認証書としては日本語版のみとなります。英語版の発行はありません。

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