IBEC 建築省エネ機構(一般財団法人 建築環境・省エネルギー機構)

財団法人ベターリビング理事長賞第6回環境・省エネルギー住宅賞

「Y邸」

建築主個人
設計者オーガニックテーブル(株)
施工者岡建工事(株)
建設地千葉県流山市
構造RC造+木造
階数地上2階地下1階
延床面積217.01m2

講評

高齢者と夫婦と子供2人の住宅。高齢者がおり、主婦はリュウマチでクーラーと冬の冷え込みが辛いので、家族に優しい省エネ住宅をめざしたもの。省エネと健康という計画方針のはっきりした設計である。
自然エネルギー利用のパッシブ方式で低いランニングコストを目指している。夏は対角通風・温度差換気を考え、排熱用の高窓を備えている。またバランスのよい採光・吹抜けによる自然採光により照明を減らしている。冬は、床下設置の暖房機により床下空気を暖め、吹抜けで上に暖気を導く。夏の冷房は2階冷房機から吹抜け経由で下に降ろす。
断熱は外張り断熱でムラのない断熱をめざしている。これにより設備配管による断熱不良、施工不良が生じず、気密施工が確実に行なえ、万一気密層に不備があっても結露による構造的ダメージを受けないので外張り断熱を採用したとしている。熱損失係数2.7W/m2K、相当隙間面積1.10cm2/m2である。
暖房は太陽熱温水器(フィッツソーラーシステム)で不凍液を暖め、1F床下のファンコイルユニットにより床下を暖め、基礎に蓄熱(基礎下断熱)、ファンコイルユニットの給気は室内側にあり、室温が上がるほど効率は良くなる。設定温度に達すると、貯湯槽に熱交換する。夏は給湯専用である。

戻るボタン